住宅の為の照明といってマニュアルがあるわけでもセオリーがある訳でもない。
あえて言うなれば、人として自然に時を過ごせる為のあかり作り。ということで
しょう。人により好み嗜好はその人の過ごしてきた環境や文化によって形成され
ているわけでそれぞれ違うのは当たり前。その違いを知らずして照明はこうある
べきなどと押し付けるのは無理があります。大切なのは照明に何を求めているの
かということ。灯りなのか明かりなのか。
好みの他に考慮しなければならないのがライフスタイル。行動パターンを理解し
てスムーズにその生活を送れるように補助する事が大切。好みだけで照明を決め
てしまうと知らず知らずのうちにストレスを感じてしまう事も多々あります。
身体に合った光であれば、当初慣れないで違和感をもったとしても自然に受け入
れてくれるもの。
日本人は欧米人に比べ多くの光を必要としています。同じ光でも暗く感じたり眩
しく感じたりしているのに欧米の照明感をそのまま持ち込むのもナンセンス。
近代化により生活スタイルの欧米化が進んで久しいが、これに伴い照明スタイルも
変わってきています。日本には日本人にあった日本スタイルの照明があって当然。
また、人によって違う環境ですが変わらないのがひとつ。それは太陽と月によっ
て作られる地球という環境。緯度経度により、その環境も違いますが太陽の影響を
受けてできた環境であることに変わりはない。だとすれば太陽を基軸とした照明計
画が大切なのではないでしょうか。
などど考えながら計画した住宅照明です。