賑わいの裏側

福岡の照明デザイン事務所 特注照明の作り方
鏡に映ったペンダント照明を見ながら、深い林の中にどっしりと佇む老樹を
思い出す。どこで見た風景かは思い出せない。林の中だったのか、草むら
から林を覗いたのか。

くつろぐ老樹、静寂の陽だまり、やさしく流れる風。コンクリートのなかの
その安らぎは白木によるものなのか、和紙によるものなのか、それとも
白熱灯によるものなのか。

ハードであるはずの鏡は、その存在を消すことも無く空気と同化し優しさを
包み込んでいる。ペンダント照明でこだわったかんすの形が和の心へゆっく
りとそして深く誘うのかもしれない。

しっかりと、じっくりと、正直にモノをつくる。誰がではなく一人一人の
その気持ちが繋がる。

多くの人の手で角をとる。あたりをつける。少しずつ。ときにはおおきな
高まりを求めて。

無能であるが故にあらゆる可能性を求め、形にしてこたえる術がすべてである。

探偵物語

日曜日の午後5時過ぎ、子どもたちを連れて少し早めの夕食を近くの
洋食屋さんでとった。人気のお店で、6時近くになるとほぼ満席の状態に
なり、6時過ぎには店員さんたちは忙しそうに店内で動いていた。

そこの洋食屋さんへ行ったのは店の近くにいつも利用している古本屋さん
があり、3番目の息子が<なにか本を買いたいから本屋さんへ連れて行って>
と言ったからである。驚いた。
勉強はろくにせず部活や空手を生活の中心においていた彼の口から出た
言葉に。

今頃に村上春樹氏の『ノルウェイの森』を読んでいる僕は、そんな小説
初心者の中学生の彼がハードルを感じることなく活字に親しめるようにと、
村上作品の中から『村上朝日堂』を渡したが、<こんな短いのじゃなく、
ひとつの小説がほしい>と言って軽く拒否したので更に驚いた。

すこし嬉しい驚きであった。次に<パン屋襲撃>を渡す。またも不満そう
である。僕は少しはやすぎるかなと思いなおし。古本屋さんでいいかと
訊いた。<うん。いい。>と彼は答えた。

彼は古本屋さんで本選びに悩んでいる。<どれがいい?>と訊くので
<どんなのが読みたい?>と応えた。<警察とか探偵もの><ふむふむ>
最近の小説は全く知らないので、僕が中学生のころ読んでいた本を思い
だす。<大藪春彦や森村誠一は早すぎるかぁ>。結局、赤川次郎の中から
『探偵物語』を選び渡した。

少し中身を確認して<これで良い>と無表情に答えた。<これで?いい?>
<これで>の<で>にすこし引っかかりを感じながらそれを買った。

後で、高校生の息子にお勧めの作家を訊いたら、<山田悠介。>と答えた。
・・・知らない。

親として、子どもの<本を読みたい>という言葉を耳にすることは嬉しい
ことだと思った。

昨日は、木漏れ日の下でコーヒーを飲みながら読書をするような、気持ち
のいい休日だった。

決定的目的

福岡の照明デザイン事務所 特注照明の決定的目的

福岡の照明デザイン事務所 特注照明の決定的目的その2

自己都合のデザイン的満足に浸りながら、OKの連絡を待つ。
何も恐れることなく、何も準備することなく。何も疑うことなく。
充実した感覚は幼い頃に覚えた大人から褒められた記憶によって
形成されている。

無心で色を重ねる僕に対して大人の女性が目をキラキラさせながら言う。

『あなたって、絵が上手なのねぇ〜』 

少し自慢だ。

『えへへ・・・。』

シャイな僕は返事にならない返事を返す。

一回目のプレゼンでNGをもらった後、電話口で話したideaを図面にしてCGにした。

悪くない。

長く考えても、出ないときは出ないし、長考が良い結果を生むとは限らない。
必要なのはインスピレーションと実行力。メモをとり形にすること。

簡単なことだ。(いつも分かっている事なのだけれど)

了解の返事が直ぐに来た。

一回目と2回目の違いは何だろう?1回目イメージが頭から離れない。
どこかで使おうと思って、ひとつ作っておこう。という衝動が起きる。

でも作らない。 次の現場も、またその次の現場もそんな照明は必要としない。
でも誰かが欲しがるかも。。。タダなら。。。そのために作るわけにはいかない。

そんなことを考えながら次の現場の締め切りが近づく。

変更はいつも突然やってくる。

竣工写真は後日。。。

ランニングシューズ

福岡の照明デザイナー川崎英彦の休日の過ごし方
新しいランニングシューズを買った。早く走りたくて。

走り始めてもうすぐ5年になる。未だにフルマラソンで4時間を切れず、
大会に出ては、早くも無く遅くもない。本当は遅いのだが、関門には
引っかかったことがないという意味で今回は遅くもないと言わせて頂く。

自分では頑張っているつもりでもサンデーランナーの平凡な記録のまま今に至っている。

先日のハーフマラソンでも思いのほかタイムが伸びない。

最近薄れいく記憶をたどり何故かを考えてみたら見えてきた。
過去5年間で一番早く走った時の体重が一番軽かったのを思い出す。
やはり体重をコントロールすることが速さへの近道なのだろう。

摂取カロリーをコントロールし、体重は自然に落ちるとして、
さらに軽くするのはシューズしかない。ということで、ふと立ち寄った大型
スポーツショップで旧タイプの特売をしていたadidasのadizero CS4を迷わず購入。

このadizeroは片足250gの軽さ。今使っているnikeのSTRUCTURE TRIAXは350gなので、
両足で200gの大幅ロス。それでいてクッションや安定性もよさそうなので来月の
50キロマラソンが更に楽しみになった。

しっかり練習をして、今年こそサブフォーを達成したい。

星型照明は手作りで

福岡の照明デザイン事務所 手作りの灯り星型照明
福岡の照明デザイン事務所 手作りの灯り星型照明
一般のお客様のご依頼で、星型ペンダントを製作しました。

製作といっても、1個だけの製作ではコストがかなり高くなってしまうので、設計図だけ
ライトニックで作り、製作はお客様に御願いする形をとっています。

しかしながら実際に製作まで行わないと、図面が本当に正しいのか製作する上で支障がないか、
構造上の部材の選択や部品との取り合い等、試作を何回も重ねるので、実際に製作するのと同じ
くらいの労力が必要だとわかりました。

基本的には紙と糊と灯具だけなので簡単に作れます。

作っていくうちに段々と楽しさが増して行きます。学生の頃、課題で余った紙を利用して、
裸電球のシェードを作った事を思い出していました。こんなに簡単に灯り作りが楽しめるとは、
新発見です。

近い内に<簡単!灯り作り>なる講習会でも開こうかと思っています。
そのときには、これをご覧の皆さんも参加してくださいね。

ちなみに2個写った画像の色味が違うのは一つに白熱ランプ、もう片方に蛍光灯を使用している為
です。どちらが白熱ランプか分かりますか?

目標のサブフォーは遠く・・・

はるかぜマラソンはきつかったぁ〜これじゃ目標のサブフォーなんて・・・
2時間7分7秒・・・快晴に恵まれた海ノ中道海浜公園で行われた<はるかぜマラソン ハーフの部>の記録。このコースは私にとっては相性が悪く、過去に一度しか2時間を切った事が無い。

海辺の見晴らしが良い場所、松林の中、春の花々を見ながら走るコースは、多少の高低差や日差しを差し引いても走りやすいコースの筈なのだが・・・。

ほどほどの練習ではベストの体重とはならず、もしかしたら良い記録が・・・なんて事はありませんでした。

努力は人を裏切らないように、努力しない人も裏切らないのは当たり前ですね。

目標のサブフォーを達成するためには、やはり努力が必要だと痛感した休日でした。

Mesmeri

福岡の照明デザイン事務所ライトニックのフリーCGデータ
アルミダイキャストから出来た流れるようなラインに包まれた光源が優しく壁を照らしています。デザイナーはEric Sole. italiaのartemide社の製品です。イタリアの照明器具はなんて官能的なんでしょう。

残念ながらこのデータは急いで作った為、外寸やイメージを損なわない程の作りになっています。正確な形状ではありません。それでも提案後には決定を頂き、今度現物を現場に納めます。

Mesmeri
イタリア Artrmide社製
mesmeri
外径 巾340 奥221mm
ホワイト塗装仕上

ライトニックでは特注の照明器具を作る場合には必ずCGで完成イメージを明確にします。もちろんイメージを大きく左右する場合にはメーカーの意匠器具も作ります。もし気に入ったものがありましたら自由に使ってください。

ワインボトルが抱える環境問題

福岡の照明デザイン事務所ライトニック 照明デザイナー川崎英彦の独り言 廃材の利用は
これは別の現場で不採用となったワインボトルを使用した照明です。
不採用の理由は”ボトルを使った照明って今まで良くなかったよね”

過去の経験・体験がいかに重要なのかがよくわかります。私もこの照明を
デザインするにあたりネットで色々調べては見ましたが、目を引くものは少なく、
不採用理由も十分理解できます。

照明として使うには、当然ワインボトルの材質、色、透過率、形状、全てを
把握しその良さを引き出してこその照明なのです。ワインボトルを透過する光、
羅列するボトルの隙間から漏れる光、天井や床に映し出される陰影、ボトルの
エッジに映るランプの輝き、全てが重なってこその照明器具。

是非とも完成した現場で光を与えたかったのですが・・・

いま、使用された一部のワインボトルがリサイクルされず、環境問題になって
いるようです。1台に使うボトルはたかだか24本。。。最初の一歩が小さいのは
当然ですが、廃材を上手く生活の中に取り入れようとする発想はチープでは無い
はず。いずれ日の目を見る事もあるでしょう。

特注照明は何のために

福岡の照明デザイン事務所ライトニック 照明デザイナー川崎英彦の独り言 特注照明は何の為に
現在進行中の現場にて、ハワイ特有のコア材を使った照明を検討中です。
木目がとても素晴らしく、時に虎目が光沢に深みを与え、見れば見るほど
ゾクゾクするような味わいを醸し出しています。

透過と照射のバランスを確認しながら、ベストな形を導き出すのは手間が
掛かる作業です。しかしそれこそが後世に残すべき照明器具となりえる
所以です。消費対象としての電気製品ではなく、心を揺さぶるモノとして。

よく私達は、費用対効果を考えて仕事をしていますが、イニシャルを抑え
る現状では当然消費サイクルは自ずと短くなるものです。短ければ短い
ほど変化が楽しめて良い面もあるのですが、それでは質の向上はありません。

これからは費用対効果に時間軸を加え、消費サイクルを永く取ることが
大切です。親から子へ、子から孫へ永く受け継がれるモノには心が伴っ
ています。ライフスタイルは人それぞれですが、継承は健康的で豊かな
生活を実現できるひとつの行動ではないでしょうか。

串焼きバイキング<菜の花>

原鶴温泉・泰泉閣〜串焼きバイキング<菜の花>老舗旅館の照明リフォームは福岡の照明デザイン事務所ライトニック
原鶴温泉・泰泉閣〜串焼きバイキング<菜の花>老舗旅館の照明リフォームは福岡の照明デザイン事務所ライトニック

2月の雨を少し肌寒く感じながら、囲炉裏の前に座る。

しばらくすると、炭からあがる小さな炎が優しく身体を暖める。

美味しそうな食材も手伝って、心をおだやかにしてくれる。

開いた窓から流れ込む冷たい空気も、温まった身体には丁度良い。

久しぶりに囲炉裏で食べたヤマメは、じっくりと自分好みに焼きあがっていた。

こんな贅沢な食材を好きなだけ食べて、露天風呂に入って3150円という金額は

都会の喧騒を離れ、身体に染み付いたストレスを開放するにはとても良心的な金額と思います。

でもせっかく行くなら、やっぱり夜がお勧め。
(今のところランチタイムだけのようです。)

まだ案内がされてなかったらごめんなさい。平成21年3月1日からです。
原鶴温泉・泰泉閣 串焼きバイキング<菜の花>

ビヴァ!麻生太郎。

支持率が11%に下がったと、マスコミが取り上げ、ほかに取り上げる題材がないせいか
少々過剰に煽っているように見えるのは私だけでしょうか。

多くの人が麻生総理の言動を怒り、内閣に失望し、自民党内部からも非難の声が
上がっている様を飽きもせず繰り返し報道という名のもと垂れ流し続けていますが
毎回毎回異口同音の非難材料ばかりで建設的な報道がなされないのは、残念ながら
3面記事と変わらない。

確かに実行力が無いというイメージは拭えないが、あれだけ民主党が反対反対と
子どもの喧嘩のような国会での質問を繰り返せば、誰が総理になっても実行なんて
出来ないのでは?

100年に一度という経済危機という表現も、実に不安を煽る不適切な表現だと思います。
1929年の世界恐慌の時代の映像をみても、戦後の復興期の映像を見ても、今の生活は
比較するのも申し訳無いほど保障されているのではないだろうか。

確かに日本の政治は、一度リストラをしなくては先に進めない状況になっているのかも
しれません。徳川の幕府政治から明治維新が起こりその後の議会政治が誕生したように
また第2次世界大戦後の民主政治に変わったように、大きな構造改革が必要なのでは。
自民党と官僚と高度成長が作り上げた今の日本の政治構造が疲弊して機能していない
のは明らかです。

だからこそ私達は明日の事を議論すべきです。政治家は目先の利権や政権を争うのではなく
近い将来やってくるであろう環境破壊に歯止めをかけ、今苦しんでいる人達を救って
下さい。日本は福祉国家のはず、議論ばかりでなく、とりあえず第一歩を。

経済成長をもって人間の生活向上を目指すのではなく、他の形で、持続可能で健康的な
生活を目指すべきではないでしょうか。

麻生さん!日本は今、劇的なターニングポイントに居るのです。貴方の本当の力を
発揮してください。徳川慶喜になるもよし、伊藤博文になるもよし。

  世の中の人は何とも言わばいへ 我がなすことは我のみぞ知る

                         詠み人  坂本竜馬

ちなみに私は、反主流派です。

原鶴温泉・泰泉閣

以前CGのコメントで紹介した飲食店が竣工しましたのでご紹介します。

原鶴温泉・泰泉閣〜老舗旅館の照明リフォームは福岡の照明デザイン事務所ライトニック

原鶴温泉・泰泉閣〜老舗旅館の照明リフォームは福岡の照明デザイン事務所ライトニック

原鶴温泉・泰泉閣〜老舗旅館の照明リフォームは福岡の照明デザイン事務所ライトニック

原鶴温泉・泰泉閣〜老舗旅館の照明リフォームは福岡の照明デザイン事務所ライトニック

原鶴温泉・泰泉閣〜老舗旅館の照明リフォームは福岡の照明デザイン事務所ライトニック

原鶴温泉・泰泉閣〜老舗旅館の照明リフォームは福岡の照明デザイン事務所ライトニック

場所は、原鶴温泉<泰泉閣> 福岡都心からも近く、古くは豊後街道の宿場町
として親しまれた温泉郷で側を流れる筑後川の鵜飼が有名です。

今回は、以前ラウンジバーだったところを家族客・カップル客への需要の
高まりを受け、ターゲット層へのホスピタリティ向上を目指し食事処としての
リフォームとなりました。

串焼きバイキング<菜の花>として、3月1日からオープンされるそうです。

元もとの和風ラウンジの内装はしっかりしたつくりでした。窓の外は石と緑がダイミックに
演出されていて、環境としては申し分ないのですが、有効に活用されておらず
照明も環境の良さを引き出せてない状態でした。
(後日、ビフォー&アフターとして紹介したいと思います)

食材は地元の朝取れ野菜や肉魚です。ブッフェスタイルで食材をとってきて
自分の席で囲炉裏に刺して炭火でじっくり焼いて食べます。

リフォームは照明をメインに行い、フロアと石庭のライトアップが中心です。
広いフロアですが間接を主体とした環境で落ち着いた雰囲気を出しならが
テーブル面に灯りを集めることで隣の席を意識しない個食感を出しています。
時間帯によってはジャズを流しお酒が楽しめるシーンにも対応可能です。

計画時のイメージとそれほど変わりなくライティング出来たので
ほっとしています。容量他の問題で計画したほどの間接照度を
確保できませんでしたが、バランス的には問題ありませんでした。

CGでは外部の石庭のライトアップを作っていませんでした。
ライトアップの場合はある程度の予算を決めて現場にサンプル灯具を
持ち込んで実際に当て込みながら決めたほうが早く確実だからです。