スタンド


それは、4ヶ月前の<かたる+あかり展>でのお約束から始まった。『陶芸をやっててテーブルスタンド
を作っているのですがいつも市販のセードを使っていて面白くないので新しい形のものに挑戦したい』と

陶芸家のKさんからの依頼でした。もちろん、一人でも多くの方に、照明を身近に感じて頂きたいと思っ
ている私は、『ははは。喜んで協力します』と快諾。『スタンドにしたい花器をもってまた来ます』といって
帰っていかれました。

そのようなお約束も忘れかけようとした先日、『そろそろスタンドを作って頂きたいのですが・・・』とお電
話を頂いたのはKさんの作品展の2週間前。『うっ!2週間!!』心の中で『そんな期間でできませ〜ん』
どんなに小さなテーブルスタンドでも、板金屋さん塗装屋さん木工屋さんパーツ屋さん布地屋さんと少な
くとも5業者以上の打合せが必要なのです。それに図面を引いて試作して検証して打合せの準備をする
だけでも丸2日は掛かります。<安請け合いは自分と相手の首を絞める>という過去の教訓が『断れ!
断れ!断れ!』と言っているのに、『あ〜2週間後ですか〜短いですねぇ〜。。。何とかなるでしょう!』
なんてついつい答えてしまう。。。あぁ。

『約束は果す』が信条の私としては何が何でもやらなくてはいけません。とりあえづスタンドが得意なメ
ーカーさんにお願いしちゃいます。部品の調達から組立まで図面もお任せで出来上がります。『なんだよ
丸投げかよ』なんて言ってはいけません。責任はずべて持つのですから(笑)。しかし『納期1ヶ月。見積
8万円です』・・・納期は2週間って言ってあるのに、それにそんな大金どっから出るんだよ! 
覚悟決めて自分で作る事にしました。図面引いてそれそれの業者さんと打合せして製作して組立して、
完成したのはKさんの作品展前日の深夜2時でした(涙)

『わぁ〜お願いしてよかったぁ』満面の笑顔で喜んで頂けるKさんの言葉を聞いて、苦労が報われます。
商売として考えるととても割りに合いません。でも『何物にも代え難い大切なものを得る事ができる。』
かも知れない。という魅力は捨てきれない(笑)

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