あるIT寵児の逮捕

高い株価を武器に、企業の合併・買収を繰り返すことで成し遂げた
急成長の影にはギリギリの壮絶なる選択をしてきたのだろうと思って
いましたが、まさか逮捕されるとは・・・

新聞報道で逮捕の容疑<証券取引法違反>を理解しようとし何度も
読み返してみる。。。

<特捜部は、グループ外から新たに買収するように見せ掛けたり、
交換用にバリュー社が発行する新株転売が目的であることを隠した
りしたことなどが、風説の流布や偽計取引に当たるとみている。>
(産経新聞抜粋)
<関連会社が株式交換で子会社化すると公表。この際、出版社の企
業価値を著しく過大評価して関連会社株を大量に発行させ、株式分
割などで株価をつり上げて売却益を得ようと計画し、虚偽の事実を
公表するなどした疑い。>(高知新聞抜粋)

最初は全然分からなかった容疑が何となく分かってきた。つまり
『虚偽の発表で新株を価格を維持したまま発行させ、その株を売却
した。』という事が悪い事で、<証券取引法違反>と同じ口調で語
られる<株式分割>や<M&A>は別に悪い事ではない訳です。
TVニュースを見ると堀江氏のした事はすべてが悪であるかのよう
な気になります。

堀江氏がIT界という仮面を被って時価総額世界ナンバーワン企業を
目指した事については、世の投資家や投資会社も同じことをしてる
わけですから、ライブドアが虚業とか実業が無いといったような言
葉で非難されるべきで無いはず。

堀江氏を擁護してるわけでも崇拝してるわけでもない。報道が事実
であれば、虚偽の申請や報告で株価を操作し、莫大な売却益を得た
ことに対して、また自殺者を出した事、株主に与えた損害、証券市場
の混乱(一部東証側にも責任がある)、などは非を認めその責任を果
さなければならない。しかし今回の事件を見て思う事は、急成長の時
はもてはやし、罪を起こすと一斉に全てが悪いかのようにバッシング
するマスコミの対応。実態・主体が無いのはライブドアでなくメディア
側ではないのかという気にさせられる。

<小泉首相が衆院選で支援したことを「人物を隅々まで調べるのは難
しい。それを不明だ言われればそれまでだ」と釈明。「(堀江容疑
者は)無所属で落選した。メディアより有権者の方が冷静だった」
と述べた。>(共同通信抜粋)に共感を覚える。

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